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理事長のつぶやき

理事長のつぶやき

本日、合同慰霊祭が厳粛に執り行われました。私の追悼の言葉です。

2022-08-10

 追悼の言葉

 

本日ここに、令和四年度特別養護老人ホームたいへい苑並びにほほえみ館の合同慰霊祭が執り行われるにあたり、社会福祉法人 敬愛会を代表し、謹んで追悼の言葉を捧げます。

 

今年は、お祭りや花火大会などの行事に行動制限がなく、三年ぶりに例年通りの夏が戻りつつあります。

一方で、新型コロナウイルスのオミクロン株「BA.5」が猛威を振るい、日本各地で連日のように感染者数が過去最多を更新しています。重症化リスクの高い方への迅速な対応に政府が一丸となって取り組み、そのほかの方は、充分な感染対策を行ったうえで、少しずつ、いつもの日常に戻していく事が大切だと思います

 

世界に目を向けると、国連安全保障理事会の常任理事国であるロシアが、隣国のウクライナに軍事侵攻を開始してから五カ月が過ぎました。ロシア軍による、人権そのものを破滅へと導く行為により、ウクライナの女性や子供たち、多くの人々が深刻な被害を受けています。平和の番人たる国連の常任理事国が自ら戦争を引き起こすというこの暴挙に、混沌とした時代への幕開けを感じざるを得ません。

毎年触れておりますが、『致知』とういう雑誌に二宮尊徳先生の次のような言葉が掲載されております。「人間の体の組み立てを見なさい。人の手はわが方に向いてわが為に便利にできているが、向こうに向けて押してやる事もできるようになっている。鳥獣の手はこれに反して自分の方へ掻く事しかできないようにできている。だから、人たる者は他のために推し譲るという道があるのだ。それを自分のために取る事ばかり努力して、他のために譲ることを忘れてしまった者は、人として人にあらず、禽獣と同じである。恥ずかしいことではないか。ただ恥ずかしいだけではなくて、天の理に反することであるから、ついには滅亡するであろう」と言われています。

この二宮先生のお言葉が現実になろうとしています。人の欲から端を発したこの状況に直面している我々人類は試されています。私どもは今一度、過去を顧みる必要があります。『平和の意味とは何か』、『人類、世界が向かうべき道とは何か』、過去からの学びを現在に生かし、考え、行動しなければなりません。人は一人で生きていくことができる者は誰一人いません。人は人との交流や体験がなければ、人としての尊厳を失うと私は考えます。お互いがお互いの痛みを感じ、人が人の為に思いやり、助け合う『利他の心』を、様々ある全ての事に向き合いながら、生涯を通して育むことが、私たちに求められている役割と感じております。

 

諸先輩の皆様方によって築かれたこの地域が、これからも住みやすい環境であり続けるためにも、『利他の心』に基づく敬愛会の理念の実践こそが、地域への恩返しに繋がっていくと確信しております。

結びに、多年にわたり豊かな知識と経験を持ち、地域社会発展のために貢献された皆様方とのお別れは、誠に残念でなりませんが、どうか安らかにお眠りください。

 

 

令和四年八月十日   

社会福祉法人敬愛会  

 理事長  熊谷 修

 

社会福祉法人敬
〒871-0922
福岡県築上郡上毛町大字東下1577番地1
TEL.0979-64-7895
FAX.0979-64-7896
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